- Texstyle / Dyeing
- 2023年8月22日
Benibana Dyeing実生のベニバナ花弁で『花びら染め』
べに餅染め体験をする前に【ベニバナ】の種もSWIさんからいただいていました。
種子は比較的大きくしっかりとしていたのでプランターと庭に少しずつ撒いてみました。発芽状況は良いのですが、ヒョロヒョロっとしていて成長はあまり順調とはいえませんでした。今年は早くから暑く気温が高くなり、そして酷暑の日々が長く続きプランターに植えたのはほぼ全滅で成長をやめてしまいました。しかし、急きょ裏庭に1畳分くらいのエリアを畑風に耕して、半分にベニバナの種を(もう半分は藍の種を)直撒きしました。成長して7月20日、とうとう開花がはじまりました。初めて見る花はおもしろい形で、開花につれて黄色から赤への色変化を見るのも楽しいです。花や葉っぱアザミのようにトゲトゲが痛いほどでした。
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材料・薬品
- 開花して花びら:20~30輪くらい(未計量)
- 重曹:少々
- ミョウバン:漬物用で家にある物を使用
- 米酢:家にある物を使用
染材(精錬した絹糸)
- 緒糸(キビソ糸):10g
道具
- 保存袋・不織布ネット・温度計
- ベニバナの種子
- 6月に発芽してきた
1番目の開花から約ひと月、約20~30輪ほど開花して暑さと乾燥でベニバナのお花はほぼ終了した感じです。7月に最初の開花を確認してから一日に数輪ずつしか同時には咲かないので、咲くごとに花びらを採取して冷蔵庫に保存していました。期待するほどの量は採集できなかったですが『染め』にトライしてみたい気持ちになってしまいました。
古くから『べに餅でのベニバナ染め』は有名ですが『花びらを生のままで染める』って聞いたことがありません。『染められないってことなのか?』『活着が悪いからなのか?』と思いながらも、とりあえずはやってみることにしました。
生花染め《1回目》
ベニバナは高温にすると赤く染まらないとのことなので、まずは水に浸してはじめます
- 採取して集めた花弁を少しだけ乾燥させてから水に浸す(ここで赤と黄色を分離させるべきだった)
- 【重曹】を少々入れてアルカリ性に。不織布の袋に入れて抽出。かなり赤い液となっている
- フリーザパックに染液を入れて【米酢】で中和
- 染材【緒糸(キビソ糸):10g】をぬるま湯に浸してから染液に入れ、もみ込む
- 取り出して洗い。陰干し乾燥
生花染め《2回目》
《1回目》を終了して染液にはまだ色が残っている感じなので、もう一度同じ液に同じ糸を浸して2度染めを試みることにしました。
- 外気が高いとはいえ加温したいと考え、火にかける程の染液がないので40℃強のお湯で湯煎。その中に一度ぬるま湯に浸した染材を浸す
- 2度染めた後に【ミョウバン】で媒染してみた
2度の染色をやってみて、1回目はベージュ(2回目は同じ糸を染めたので残っていない)、2回目は赤味のあるベージュに染まった。
上書き染色なので、並べての比較ができないのは残念です。染材を水で洗い、ミョウバン媒染液に浸してから水洗い。陰干し乾燥で終了です。ミョウバン媒染は糸の光沢を引き出します。
今年は初めて育てたベニバナでの染色なのでその結果はイマイチでしたが、またチャレンジする気になりました。
Color Chartカラーチャート
生花で『ベニバナ染め』
無媒染
- 《1回目》
ミョウバン媒染
- 《2回目》
※このカラーチャートは私chackeeが染材の仕上がりを目視で数値化し、サイト表示したもので、あくまでイメージです。