• India Gujarat / インド グジャラート <2>
  • 2017年12月

Mount Shatrunjayaジャイナ教聖地『シャトルンジャヤ山』巡礼登山

今回の旅行のメインイベントであるシャトルンジャヤ山の山頂にあるジャイナ教寺院群の見学です。バブナガルに宿泊し、暗いうちにシャトルンシャヤのふもとのパリタナ (Palitana) という街へ。そこからジャイナ教の聖地巡礼登山をしました。
ジャイナ教 (Jainism) は紀元前6世紀ごろに興り、厳しい戒律(不害、苦行、禁欲、不殺生など)を厳守する宗教です。インド以外にはほとんど広がらなかったようですが、国内では深く根を下ろし、現在もインドでは数百万人の信者がいるのだそうです。
インドの西側には信者が多く、このグジャラート州の13%を占めているとのこと。 ジャイナ教は大きくわけて空衣派 (digambara) と白衣派 (svetambara) があります。グジャラートは白衣派が多くを占め、空衣派はインド南部が多いそうです。
やはり、いくらインドは南国とは言え、この地域で朝晩ず~~っと裸で生活するのは、寒いと思いますよね。
この宗教についてはあまりにも奥深いので、興味のある方はお調べください。

  • シャトルンジャヤ山は山全体にジャイナ教の寺院が約900(白衣派が約600、空衣派が約300)以上あります。
    寺院群のある頂まで、約3,800段もの階段を上っていくのです。
    私のこの旅行への本当の目的は階段井戸を見ることだったので、 この階段登りはあまり重要視していませんでした。
    結果、途中で「足がツル」は「携帯した水は足りない」はで、体力的にもかなりの準備不足(涙)。。かなり大変でした!!この後の日々は、筋肉痛で不自由な移動は言うまでもありません。

ふもとのパリタナ (Palitana) は街全体がシャトルンジャヤ巡礼者のための宿泊施設群となっているため、2014年から法律で街の全てが菜食主義となっているそうです。グジャラート州自体が禁酒州ですが、街が菜食主義って、日本では考えられないこの法律。。なんかスゴイ!
階段を少し上ったところに大きい寺院があります。山頂まで登らずここの礼拝で登るのをあきらめる人達のためにあるそうです。

  • パリタナの街から丘へ
  • 階段の下の寺院

入口のゲート周辺はドーリーという巡礼者を籠に乗せて登る業者たちが客待ちをしていた。4人で担ぐ神輿スタイルと、2人組の吊るすタイプがあり、ダラダラ登っていると「乗らない?」と言われる。登っている途中で何度も聞かれたってことは、私は相当ヤバい感じだったってことですね。
神輿タイプの方に同行のN夫人が乗りました。その担ぎ手の人がすごく大きな肩のコブを見せてくれたのです。普通に登るのだって大変なのに本当に過酷な仕事の様です。

  • 4人で担ぐドーリー
  • 2人のドーリー
  • 4人で担ぐ神輿風のドーリー
  • 女性の担ぎ屋さんも多い
  • 白衣派の女性の巡礼者
  • 荷物の運搬はロバ
  • 丘の上の寺院はまだ途中
  • 上の方にある空衣派の寺院に向かう階段と要塞に見える石の壁

寺院内は撮影禁止なので、内部の様子を写真ではお見せできません。私たちが内部を見学できたのは白衣派の寺院のみです。靴を脱ぎ、何百人という白い巡礼服を着た信者たちで埋め尽くされた聖域に足を踏み入れる。
白い寺院に、お供えに使われている真っ赤なバラの花の散乱と、在家信者や他宗教の女性たちの色鮮やかなサリーが白い人の波の間に浮き出て、見たことのない不思議な空間とインドの力強い宗教のエネルギーを感じる場所でした。
ジャイナ教は戒律が厳しいことと、教祖ティールタンカラの像から私が受けていた「シンプル」というイメージからはかけ離れているものでした。


ヒンドゥー教の聖地の多くは水辺にあるようですが、ジャイナ教の聖地は山の上にあるそうです。シャトルンジャヤは2つの峰とその間の谷で構成されています。3,800段にもおよぶ階段を登り切り聖域に入るが、その敷地は高い石塀で囲まれていて、寺院というより要塞という感じがします。
やはり、イスラムなど他宗教の侵略や、宗教弾圧から聖域を守る目的で造られた寺院群なのでしょうか?
一部入ることの許された高い場所にある空衣派の回廊から白衣派の寺院群を眺めると、ヒンドゥー教寺院に似た外観のシカラとマンダパが尖った針葉樹のように建ち並んでいます。先端に帯状の旗がなびいているのは生きているジャイナ教寺院とわかります。

帰りは約3,000段の違う道で降りて来た。膝に負担を感じながらも無事に降りて来ることができてホッ!

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