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  • 2023年10月9日

Samarkand文化の交差路 青の都『サマルカンド』

日本との時差-4時間。タシケント到着は夜中だったので初日はかなり長い一日でのスタートでした。ホテルで休んでまずは南西へ約300km、サマルカンドまで車で約5時間近くの大移動となります。まずは史跡の観光の話から。

サマルカンドは紀元前6世紀から知られる中央アジア最古で、現在のウズベキスタンでは第2位の都市です。
12~13世紀には商業都市、14~15世紀にはテムール帝国の首都として繁栄しました。【サマル】は人々が出会う【カンド】は町の意。「青の都」「文化の交差路」とサマルカンドは云われます。

  • この国への訪問者は、中央アジアをイメージするアラベスク文様のタイルに覆われたイスラム建築のモスク群を見ることを目的にやってくる人たちがとても多いはずです。
    街中を歩く人たちのお顔を見るとあらゆる人種を起源としているのがわかります。ウズベク人が主となる中央アジアのお顔立ちが多いですが、私たち日本人や韓国人などのモンゴロイド系も全くいないわけでもなく、大型観光バスで移動している方々はフランス、イタリアなどヨーロッパ系の体の大きな人たちが多い感じがします。そしてロシア系と感じる人たちも。
    コロナ禍が去って一様に観光旅行が復活する中で、日本からでは「ちょっとしたお出かけ」と簡単に考えられる距離ではありませんがヨーロッパからは陸続き、「ちょっと観光に出かけてみよう」と思える場所のようです。

イスラム教徒が90%近くを占めているそうですが、神学校に通う子供たちが制服で頭を覆うヒジャブを身に着けていることや霊廟見学時に肌の露出の制限、スカーフの着用をお願いされることでそれを感じる程度です。
現地の人は多種多様の訪問者たちへも好奇の目を向けることもなく「ウェルカムな感じ」がします。昔からあらゆる文化の交流があり、それこそがこの国が「文化の交差路 (Crossroad of Cultures)」と呼ばれる由縁となっているのでしょう。

2001年、町全体が世界遺産に登録されています

ビビハニム・モスクと霊廟 (the Bibi-Khanum Mosque and Mausoleum)

  • 14世紀のこの地を支配したティムールの王妃由来の名前が付けられているモスク。モスクはティムールの命をうけインド征服の際に持ち帰った貴石を使ってかなりのスピードで建築されたようです。しかし、完成後、礼拝する信者の上にレンガが落ちるなどがありティムールの死後は廃墟となってしまったそうです。
    現在の姿は1974年以降のソビエト連邦時代に再建を始めた姿とのことです。
    ティムール:14世紀、中世アジアを代表する軍事的天才と評価され、中央アジアから西アジアにかけてかつてのモンゴル帝国の半分に匹敵する帝国を建設した。ソ連時代は否定的だったティムールの評価は、1991年のソ連崩壊でウズベキスタン共和国が独立した後は民族と国家を象徴する英雄として復権して現在にいたる

  • ソ連時代に修復された建造物
  • 内部もキレイに修復されている
  • 中庭の中央にある世界最大の書見台

グル・エミール廟 (the ensembles of Gur-Emir and Rukhabad)

15 世紀に建てられたティムール朝建国者のエミール・ティムールおよびその家族の霊廟です。
イスラム世界の他の建造物にも多大な影響を与えたようで、その後のムガル建築(インド デリーの『フマーユーン廟』アーグラの『タージ・マハル』など)の礎を築くことになったそうです。

  • ティムール廟天井
  • ティムール廟ムカルナス

ウルグ・ベク天文台跡 (the remains of Ulugh-Bek's Observatory)

  • ウルグ・ベクの像
  • 15世紀にティムールの孫と云われる「ウルグ・ベク」により建築された天文台跡。アフラシャブの丘の北東にあります。
    1449年頃に息子アブド アル ラティフによる暗殺を起因としたウルグ・ベクの死により、天文台は混乱が起き破壊されてしまったらしい。そして1908年にロシアの考古学者に発掘されるまで土に埋もれていたそうです。

    天文台跡ということで思い出したのがインドの世界遺産のジャイプル『ジャンタル・マンタル』です。18世紀に建設された天体観測や日時計を配置した施設です。ここはそれより300年以上も前に天体の動きや日付を知ろうと建てられたことに驚きました。

  • 現在残っている巨大六分儀の一部を見ることができる
  • ウルグ・ベクの功績を伝える博物館

シャヒ・ズィンダ廟群 (the Shakhi-Zinda compound)

9世紀から15世紀に建てられた霊廟の集合地。青いサマルカンドの建築物の象徴のようなエリア。
死者を祀る霊廟とわかっていてもブルーのタイルのアラベスク文様で覆われたイスラム建築は引き込まれる魅力を醸し出しています。

  • 青い回廊のような廟のアーチが並ぶ。いくつかの場所で修復中の足場が設置されている
  • ターコイズやラピスラズリなど、色々なブルーの集合体
  • シャーディ・ムルク・アガ廟の天井
  • モザイクタイル
  • 一番キレイと言われるシリンベク・アカ Shirin Beka Oka(ティムールの妹)廟のアーチ
  • シリンベク・アカ廟の内部の天井
  • シリンベク・アカ廟脇の八角形のドーム
  • 奥から手前の回廊を眺める
  • クアズィザデ・ルミ廟

レギスタン・モスクとメドレセ (the Registan mosque and madrasahs)

「青の都」サマルカンドの観光地、ウズベキスタンを代表する施設と紹介されているレギスタン広場。
3つの巨大なイスラム教の神学校である『メドレセ』の跡。見学している人々と比較して建物の高さがわかりますが、その大きさ・高さに圧倒されました。

  1. ウルグベク・メドレセ (Ulugh-Bek's Madrasah)
  2. ティラカリ・メドレセ (Tilla-Lori Madrasah)
  3. シェルドル・メドレセ (Sherdor Madrasah)

夜にはライトアップされ観光客や近くの学生たちが集まってひと時を過ごしています。


  • ウルグベク・メドレセ
  • メドレセ内に広がるショップ
  • メドレセ内
  • ウルグベク・メドレセの夜景
  • ティラカリ・メドレセ
  • アーチ部分の装飾
  • ティラカリ・メドレセ内の黄金の礼拝堂の天井部
  • ティラカリ・メドレセ内の黄金の礼拝堂のミフラーブ
  • シェルドル・メドレセ:アーチの上の左右に「ライオン(トラにしか見えない)」が描かれている
  • シェルドル・メドレセの夜景
  • 広場全景
  • 広場全景

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