- Uzbekistan Texstyle /ウズベキスタン
- 2023年10月15日
Tashkent西洋と東洋の境目 首都『タシケント』
こちらの国際空港へ到着してからハブ地点として何度かこの「タシケント」を出入りしましたが、観光地としては最後の訪問地となりました。
『タシケント』はウズベキスタンの首都で人口約219万人、中央アジアでは最大の都市だそうです。日本の県庁所在地の人口分布密度と大きさを私が勝手に比較してみたところ、4位の名古屋市くらいでしょうか?地下鉄が敷かれているなど、少し似ているのかもしれません。日本の地方地域に住んでいる私にとっては高層ビルなどもあってかなりの都会だと感じます。
-
「タシケント」とは『石の国』という意味だそうですが、「石」のイメージをあまり感じる街ではありません。
古く唐代の西域進出の折、パミール高原一帯のオアシス都市の中で『石国』と呼ばれたようです。タシケントはシルクロードの中継都市として多くのものが集まる物流の中心地として発展し、時代の流れの中で変化もありましたが、現在でも大規模バザールが所在するなど中央アジア最大の商都なのだそうです。
1966年に大地震に見舞われ、8万棟近くの家屋が倒壊、30万人以上が被災したためここでも都市様式に変化が、地震後の復興過程で大通りを中心とした計画的な街並みのスタイルになったようです。
この旅行で最初に観光地した『サマルカンド』でも書いたのですが、この国では多くの人種をルーツとする方々とすれ違います。日本では中央アジアと呼ぶ場所ですが、大きな陸続きの国々による繰り返しの「侵略」や「統合」などの流れの中で『西洋』と感じる時代であったり『東洋』であったりと、その境界としてうまく融合された魅力的な文化があります。日本から見ると『西洋的』だと感じますが、欧米などから見ると『東洋的』であったりと境目としての魅力を感じる国なのかもしれません。
ウズベキスタン国立応用美術館 (Amaliy San'at Muzeyi)
タシケントでどうしても訪問したかった工芸品中心に展示している博物館です。以前はロシア公使の私邸だった場所で、門を入ると大きな中庭を中心に居室が配置されている建物が博物館となっています。最初の部屋に入ると鮮やかな絣織りの布「アトラス」や「アドラス」が天井から下げられていてます。その後の部屋では、オールドスザニやブロックプリント、織物のタピストリ、陶器、ミニチュア プリンティングなど私の興味を刺激する作品が展示されていました。
- 絣布アトラス、アドラス(織布)
- 絣布アトラス、アドラス(織布)
- 絣布アトラス、アドラス(織布)
- オールドスザニ(刺繍)
- オールドスザニ(刺繍)
- オールドスザニ(刺繍)
- オールドスザニ(刺繍)
- ブロックプリントの木型
- ブロックプリント
- タピストリー(つづれ織り)
- タピストリー(ノッティング)
通常の観光ではほとんど訪問されない場所なのでゆったりとした時間を過ごすのにピッタリとした場所でした。居室の装飾も見ごたえがありました。
- 居室の装飾も見ごたえがある
- 大きな木やしだれクワなどが配置された中庭
ナヴォイ・オペラ劇場 (Alisher Navoiy Nomidagi Opera va Balet Maydoni)
-
1947年に建造されたオペラ劇場。第2次世界大戦の中、シベリア抑留で捕虜となった日本人兵たちがここに送られて建設に従事。劣悪な労働環境の中でも手を抜くことがなく建築に携わったことに心を打たれたウズベキスタンの初代大統領をはじめ人々が建物の北側の外壁にレリーフという形で功績を残しています。1966年の大地震でも倒壊しなかったので、市民の避難場所としても利用されたそうです。
正面には大きく水量も豊富な噴水があり、その中央のモニュメントはザクロ。
- 日本人の功績をたたえるレリーフ